ばいじんとは?処理方法や処理費用について詳しく解説致します

ばいじんとは

ばいじんとは、物を燃やしたときに発生するススやチリ等の微細な個体粒子状の物質です。大気汚染防止法で定められたばい煙発生施設、ダイオキシン類対策特別措置法で定められた特定の施設や産業廃棄物焼却施設で集じん設備によって集められたものともされています。なお、重金属等、ジオキサン、ダイオキシン類を一定濃度を超えて含むばいじんは特定有害産業廃棄物に分類されます。

ばいじんの種類

ばいじんとは、物を燃やした時に発生する煙やススを指しますが、具体的には以下のようなものが挙げられます。バグフィルター捕集ダスト、集じん器捕集ダスト、煙道・煙突に付着堆積したスス、石炭灰、コークス灰、製紙スラッジ焼却ダスト、SUSダスト、EP灰、廃砂ダスト、転炉ダスト、鉄鋼ダスト、電気炉ダスト、キュポラダスト、各種重金属含有ダスト等が主な種目となります。もしも自社の排出するチリやスス等がばいじんに含まれるのかどうかの判断がつかない場合は、自治体等にしっかりと確認し、正しい処理をするように心がけて下さい。また、大気中に長時間留まる性質の粉じんを「浮遊粉じん」と呼びます。浮遊粉じんの中でも、粒径2.5μm以下のものを「PM2.5(微小粒子状物質)」といい、近年は大気汚染による健康被害が懸念されています。

ばいじんの処理方法

ばいじんを処理する際には、埋め立て処理・安定化処理・リサイクル処理の主に3種類の方法を用います。まず「埋め立て処理」では、フレキシブルコンテナ等の容器へ収めた状態で、最終処分場で埋め立て処理されるのが一般的と言われています。ただし、ばいじんの中に重金属が含まれる場合は、遮断型処分場での処分が必要となります。次に「安定化処理」にあたっては、3つの方法があります。コンクリート固化はコンクリートの内部に有害物質を封じ込めて、ばいじん飛散を防止します。キレート剤の固化はキレート剤を用いて有害物質を封じ込めて、ばいじん飛散を防止します。溶融処理は廃棄物の容量を大幅に減らせる方法で、溶融後スラグはリサイクルに利用可能です。最後の「リサイクル処理」には、前述したスラグを利用します。路盤材等の建設資材として利用できるほか、中間処理を施せばリサイクル改良土として再資源化も可能です。このように、ばいじんの処理方法は大きく3つの種類に分かれているため、事前に知識を身につけておくことが大切です。

ばいじんに関してのまとめ

ばいじんとは、物を燃やしたときに発生するスス等の微細な個体粒子状の物質で、ばい煙に該当します。ばい煙に関連する大気汚染防止法では、ばいじんを排出する26種類の施設からのばいじんの排出を燃料の種類、施設の大きさに応じて規制しています。ばい煙発生施設、または産業廃棄物焼却施設の集じん施設によって集められたばいじんは、廃棄物処理法に基づき処理する必要があります。建築資材や埋め戻し材等にリサイクルすることもできるため、コスト等を考慮した上で最適な処理方法を選択するようにしましょう。処理費用は、おおよそ35円/Kg~が相場となりますが、条件によって変動します。委託する処理業者には、廃棄物の情報をより詳しく伝えることが大切です。